ファーバーカステルの歴史
ファーバーカステルは世界で初めて鉛筆の製造を開始した、ドイツの筆記具メーカ―です。高品質な画材を集めており、世界中にいる多くの巨匠アーティストから趣味として芸術を楽しむ人まで、多くの人々に時代を越えて愛されています。
特に鉛筆は世界的に有名な画家であるヴィンセント・ヴァン・ゴッホも愛用し、友人宛ての手紙に「ファーバー鉛筆は質が良く、発色が素晴らしく、大きなスケッチを描くのに最適です」と、品質を絶賛する内容を送った、との逸話が残っています。
妻のマリアと息子のアントン・ヴィルヘルムとともに、キャスパー・フェイバーはニュルンベルク近郊のシュタインで鉛筆の生産を始める。
カスパーの息子アントン・ヴィルヘルムがシュタインの端にある土地を取得。彼は鉛筆工房を近代的な工場に拡張しました。この土地は現在も会社の本社となっています。
経済的に厳しい時代にもかかわらず、アントン・ヴィルヘルムの息子ゲオルグ・レオンハルト・フェイバーは工場を存続させています。彼の妻アルベルティーヌは積極的に彼をサポートしています。夫婦には3人の息子と2人の娘がいます。
八代目
アントン・ヴォルフガング・フォン・ファーバー・カステル伯爵(1941年~2016年)
1978年、アントン・ヴォルフガング・フォン・ファーバー・カステル伯爵が会社のトップに就任しました。同年、彼は自社ブランドで販売する企業向けに木箱入りの化粧品用鉛筆を製造することで、ポートフォリオを拡大しました。その後の30年間、Faber-Castellグループはドイツにルーツを持つグローバルプレイヤーとしての役割を続けてきました。
特に南米(アルゼンチン1988年、コスタリカ1996年、コロンビア1998年、チリ2006年)とアジア太平洋地域(マレーシア1978年、香港1979年、インドネシア1990年、インド1997年、シンガポール2000年、中国2001年)では、外国の子会社や工場が設立され、新しい市場が世界中に開かれました。
また、企業の考え方として、環境面もますます重要視されるようになりました。鉛筆メーカーにとって重要な資源である木材の将来的な供給を確保するため、伯爵は1980年代半ばにブラジル南東部で林業プロジェクトを開始しました。