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東京藝大生による上野トイレミュージアム誕生! with リキテックス
東京都立上野恩賜公園内に、東京藝術大学生と東京都の協働によって制作された「上野トイレミュージアム」が誕生しました。
使用された絵具は全てリキテックス!
リキテックスカラー ソフトタイプやバーニッシュが使われています。
藝大の工芸、絵画、デザイン、作曲、器楽、声楽、音響、建築と、さまざまなメンバーが集まり取り組んだ大プロジェクトです。
東京藝術大学のみなさま
排泄と健康をテーマに、キリンやパンダなど6種の動物ブースが描かれました。
パンダブース
ゾウブース
ペンギンブース
ライオンブース
上野に点在する多様な文化施設のひとつになるように、という思いを込めて「上野トイレミュージアム」と名付けられたそうです。
「上野トイレミュージアム」は上野公園内の芸術の散歩道付近にあります。
上野の美術館や博物館にお出かけの際は、ぜひこの新生ミュージアムにもお立ち寄りください!
創作コンセプト
動物のからだは、2つの循環のあいだを生きています。ひとつは食事に始まって排泄に終わる、体内の循環。もうひとつはその排池物が微生物によって分解されて土に還り、次の生を育む自然界の循環です。
けれども、動物の中でも私たち人間は、自然界の循環から切り離された環境に暮らしています。本来生産的な行為である排泄も、体内の循環だけではそうあることができない。そのことに疑問を抱きました。
上野公園のトイレを改修することになったとき、私たちはこの疑問をテーマとした創作を、美術や音楽の様々な専攻の仲間たちに投げかけました。工芸、絵画、デザイン、作曲、器楽、声楽、音響、そして建築。集まったメンバーで議論を重ねながら取り組んだこの計画は、上野に点在する多様な文化施設のひとつになるように、という思いを込めて「トイレミュージアム」と名付けられました。
明るく生まれ変わったトイレに入り、個室の扉を開けると、 そこには一頭の野生動物とその生息環境が封じ込められています。タイルからは消化のかたちが、手摺からは食物の感触が、流水音からはその息遣いが伝わってきます。体内と自然。ふたつの循環のあいだにあるからだを、五感を使って取り戻す空間です。トイレを出て入口で振り返ると、私たち人間のからだも、そんな動物たちと変わらない原理を持ち合わせていることを、もう一度思い出すことでしょう。
現在、地球上にいる動物の大部分は、人間とその家畜たちです。そんな一人ひとりのなかにある小さな循環を、地球という大きな循環の中に、どのように再発見していくことができるのでしょうか。その先に続く未来に、少しでも思いを巡らせることができたなら。それが、この小さなトイレ改修計画を通じて、私たちが考えたことです。用を足す前と後で、何かが変わったと感じる「トイレミュージアム」であることを願っています。